今まで架空請求の対処法としては「完全無視」で全く問題ありませんでした(架空なのですから当然ですね)。
前回書いたように、紀藤弁護士が
“見覚えのあるものも”無視して構わないと言っているのには、ある背景があります。
請求が正当なものであれば、相手は民事裁判を起こして公に請求するはずであるし、その請求が行われてから対処しても問題ないためです。
つまり、こういうことになります。
1. 実際に使用していないのならば、請求されても払う必要がない。
2. 払う必要がある場合は、ハガキや封書のような私信ではなく、公に請求されてから対処すればよい。
2番については抵抗があるかもしれませんが、書面から正式な請求か架空の請求かを判断できる自信がないのであれば“
最も失敗しない”対処法であるため、このような方法が勧められているわけです。
日本人は民事裁判と刑事裁判を同一視しがちで、裁判となると極端な抵抗感を抱くようですが、民事裁判は個人間の争いの延長ですので、そんなに抵抗感を抱く必要はありません。
しかし、最近かなり悪質な架空請求が行われ始めたようです。
「完全無視で問題ない」という知識を逆に利用して、いきなり民事裁判(小額訴訟)に持ち込むという手法です。これは上に書いたことを理解せずに、ただ「無視すればいい」とだけ考えている人を対象にした手法になります。
裁判所からの「裁判所出頭のご連絡(口答弁論期日呼出及び答弁書催告状)」を無視すると、
問答無用で裁判に負けたことになってしまいます。民事裁判で負けるということは、相手の請求が正当だと認めたことと同等の意味を持ちます。
つまり、裁判に
負けた時点で支払い義務が生じるわけです。
ただし、架空請求ですから
裁判に出れば、まず負けることはありません。
これからは、架空請求への対応方法として「裁判所からの連絡が来るまでは完全無視」をスタンダードとすべきです。
そして、やましいことがないなら民事裁判は恐れるに足らずということも忘れないでください。
腹立だしいことですが、自分の身は自分で守るしかありません。
探偵ファイルの
無視しちゃいけない架空請求も参考にしてください。