オッカムの剃刀(かみそり)とは、13世紀の神学者・哲学者、オッカムのウィリアムが考えた考え方の指針。
「ある事柄を説明するのに必要以上の仮定してはならない」
「現象を同じ程度うまく説明する複数の方法があるなら、その中からよりシンプルなものを選ぶべきである」
のような考え方です。
この考え方は“絶対に正解に近いものを選択できる”という方法ではないのですが、大体において正しいため“
指針”として用いられます。
ある事柄があったときに、その事柄の原因は色々と考えられます。その中から正解を選ぶときには、ほとんどの人が無意識に使っている指針でもあります。
例えば「風が吹けば桶屋が儲かる」といった話はどうでしょうか?
桶屋が儲かった原因は、稀な強い風が吹いたからかもしれません。顧客分析を行い適切な広告を配ったからかもしれません。
風が吹いたことも、広告を配ったことも、本当にあったことだとします。すると、ほとんどの人は広告が桶屋の売り上げを伸ばしたと考えるでしょう。こんなとき無意識にオッカムの剃刀という考え方を使っていたりするんですね。
風が吹いたから桶屋が儲かったと考えるよりも、広告を配ったから桶屋が儲かったと考えたほうが、仮定が少なくても済むことがわかると思います。
ところが、これは常にみんなが無意識で使っているというわけではないようです。例えばこんな例はどうでしょう?
夜中に「ピシッ、ピシッ!」と、どこからともなく音が聞こえてきたとします。これには複数の理由が考えられるかもしれません。「ラップ音だ!幽霊だ!」と判断してしまう人も居ますし、「家鳴りだ」と判断する人も居ます。こんなときオッカムの剃刀は「家鳴りという答えを選択せよ」と言います。
「家鳴りじゃないかも」と考えるのは、家鳴りじゃないという根拠が出てきてからで十分なんです。家鳴りじゃないって根拠がなにもないのに、家鳴りじゃないって考える必要はないんだ。
このブログの科学マニアの最初で書いたように「そうならないなら、どうなるかを調べればいい」というだけの話なんですよね。