下山してから24H貸しでレンタカーを利用している。
バスの便が悪く高いので、この島ではレンタカーが重宝する。
本富を降りてから、千尋の滝を見学し車で島を一周することにした。宮之浦の街を過ぎると一気にひと気が無くなる。
島の北側は白砂の浜が多く気持ちがいい。そんな浜を擁した湊町の一湊に来たとき街がうっすら出汁の匂いがして車をとめた。さば節で有名なところで直売ののぼりがある。売店があると想像して、のぼりのところに行くが店が見つからない。
作業しているおばちゃんに尋ねると中にいってくれという。
中では男の人がトビウオの子を燻製に作る準備をしている。
さば節が欲しいというと、顔にさばの血をつけてメガネが指紋で白くなっているおじさんが手を洗って来てくれた。(オジサンてもしかしたら自分と同じぐらいかも)
さば節のお金を払った後工場を見せてもらう。オジサンがいろいろ説明してくれるが、どうやらここの社長のようだ。
「鯖は出汁用なので脂が無いほうが良い。まずこの目利きが重要。一つの群れは大抵同じくらいの脂のりなのでまとめて入札。島では大きなまき網漁船が無いので、原料は枕崎から取る。
その鯖を大釜で煮て、骨を取り燻製と乾燥を繰り返す。いい具合に堅くなったところでかび付け。ここは待ちの作業。カビは黒いいい味の出るカビがつくまでゆっくり待つそうだが、ついてはいけないカビがつくこともあるので、一つ一つ毎日のように確認する。カビをまわしたら天日で乾燥をさせる。
工程はおおよそこんな感じだができるまでに1年かかるらしい。その工程を一年に約20回、一度に18000匹ずつ加工する。」
一年かけた手作業とは恐れ入る。雨の多い島で乾燥をようするものを作るのは難しいだろう。
オジサンはとても丁寧に説明してくれて、うどん用のだしのブレンドまで説明してくれた。話していた時間は1時間半にもおよんだ。用途に応じて鯖の脂のりも注文できるらしく、店を立ち上げるときは今度は商談ということでまた屋久島に行かねば。

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