●SEX/VID / Communal Living(LP) DOM AMERICA
MAXIMUM R&R誌でプッシュされたりしてるらしい、ワシントン州オリンピアの異形のスラッシュ・ハードコアバンド。ジャケの禍々しいイメージそのままの、狂気と妖しい輝きを発散する一筋縄ではいかないサウンド。楽曲が突出して変わっていたりするわけでもないのに、完全に独自の世界を作り出しているのは確かに凄い。どこがどう凄いというのがこれ程文章にしにくいバンドもないんじゃないでしょうか。とにかくヤバい雰囲気を漂わせています。 MySpaceがないのが残念だけど、そこもこのバンドらしいかなと。
脱いでる奴多いけど、ゲイ・ハードコアじゃない…と思います。
●V.A. / The Bright Side of Oi!(LP) STREET KIDS
いわゆる十字架スキンヘッズが煙草吸ってるっていうハズしジャケも最高なマイナーOiコンピ(ってほどマイナーなメンツじゃないけど)。ジャケはいかついけど、内容はかなり甘酸っぱい青春Oi!素晴らしいです。初期パン的なショボい曲も歌心やパンクっぽさ重視でガンガン収録。まさに裏名曲集。Oiって暴力的でタフなイメージあるけど、実際はこういうムーヴメントでもあったんだよなあ。スキンヘッズの音楽やカルチャーが、色んな意味で昔とは似ても似つかないものになってきた時代だからこそ、ケン・ローチの映画を観るのと同じような感じで初期Oiを捉え直す視点があってもいい。
●BRATS / The Lost Tapes Copenhagen 1979(LP) ARG!
何度かこのブログでも取り上げている、MERCYFUL FATEの前身にあたるデンマークのパンクバンドのレア音源(確かオフィシャル)。最後期のMERCYFUL FATEへの移行期にはツインギターにハイトーンボーカルという今で言うメタルパンク路線になってましたが、この時期には一応完全な初期パンクをやってます。だからと言ってつまらないことは全くなく、ツイードのブレザーに革パンタレサンが激烈に渋いジャケ同様、中身もどこか異様なセンスが終始炸裂して最高度の渋さ。栴檀は双葉より芳し、非凡なバンドは最初から普通じゃないものを持っているのでした。
→MySpace
●AFTER THE BOMBS / Relentless Onslaught(LP) THE TOTAL END
まだ自分もどうにか現行クラスト系を追っていた頃に出たデビュー7インチにはそこまでのめり込めなかったカナダの女性ボーカル・メタリック・クラストが、いつの間にかアルバムを出していた。しかしこれが傑作!センス溢れるド迫力の分厚い音。この世界には珍しく、何々風と呼べない音になっているのが何よりいい。7インチ同様アートワークも凝っていて、作品としても素晴らしいと思います。スルーしていた人もこれは買った方がいいんじゃないかと。たぶん中古で安くあるでしょ。
→MySpace
●V.A. / Possessed to Skate(LP) 625/PESSIMISER THEOLOGIAN
90年代後半のパワーバイオレンス〜エモバイオレンス系のコンピ。CHARLES BRONSON、SPAZZ、ASSHOLE PARADE、PALATKA、DESPISE YOU、PRETENCIOUS ASSHOLES、UNANSWEREDを数曲ずつ収録。バンダナスラッシュとか言い始めた時期に出たコンピですが、あまりスケートっぽくないメンツ。PALATKA最高…!DESPISE YOUも。
→PALATKA MySpace
→DESPISE YOU MySpace
●V.A. / Killed By Finnish Hardcore(LP) REDRUM
主に初期パンクロックのオブスキュアな楽曲を集めているコンピシリーズの、ちょっと珍しいフィンコア・イシュー。「NATO」ってバンド名ヤバいな…。フィンランドって中立がポリシーだから、確かNATOにも加盟してなかったはず。有名曲も多めだけど、全体としてはさすがのキラーっぷり…。フィンコアにOiにスラッシュにクラストにパワーバイオレンスにDビートに…最近忘れてたものを思い出した気分です。タフガイだけがハードコアじゃないよね!
●ASUNDER / A Clarion Call(2LP) NUCLEAR WAR NOW!
ずっと探していたレコード。NWN!のレコードを集め始めた時には既に入手困難だったので、町田のディスクユニオンで見つけた時はうれしかった。中古屋は回ってみるもんですね。元DYSTOPIAのメンバーらによる見事なドゥーム・メタル。A、B、C面各1曲ずつで、D面には音溝はなくてエッチングが施されている。苔むした岩と曇天と森林、その向こうにかすかに差し込む光。ヨーロッパの風土に完全に根ざした、現代ロックの到達点。かなり前に観た素晴らしい来日公演が鮮烈に蘇る。
→MySpace (マイスペの選曲がやたらいいので是非聴いてみてください。)
●TRAPPED UNDER ICE / Secrets of The World(CD) BOWL HEAD
なぜか各所で話題で日本盤も出てしまったりしているボルチモア・ローカルのハードコアバンド。前作が素晴らしいセンスをぶち込んだメタ・タフガイ・ハードコアの傑作だったけど、今回はまた別の方向に進んでわけのわからないパワーを放出している。全体にラップコア的な組み立て方が増えていて、方向性が絞られている。しかしもちろんラップコアではない。同時代の他のバンドがやっている定型的な部分が一切ないのはさすがとしか言いようがない。個人的には前作の方が好きだったけど、やはり突出した存在。
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TRAPPED UNDER ICE
●STATE OF MIND / Mental Gold(CD) CRUCIAL ATTACK
渋いにも程がある!CHARGEなんかのモダン・ポスト・ユースクルーな展開を見せるバンド群に連なるオランダの新星。影響を受けたバンドがMAXIMUM PENALTY、BREAKDOWN、FAHRENHEIT 451、LEEWAYという、今でこそそこまで驚かなくなったけどやっぱり凄いライン。絶妙なクロスオーバーサウンドと音色にこだわったクラシカルなニュアンス、奇妙に明るいサウンド。ある意味癒し系ですかね。面白い時代です。
→MySpace
●BLACK MY HEART / Before The Devil(CD) EULOGY
ボストンのストレート・エッジ・バンド。エッジモッシュとは呼びたくない、あくまで正統的モッシュコアな音楽性だけど、ただモッシュパートの単音リフはやっぱり今時のそっち系の感じですね。非常に安定感があって、聴いてて欠点が全く見つからない。ちょっとしゃがれたボーカルと要所要所で入る集団コーラスが全体を引き締めてます。相当に熱いライブをやってそうでもあり。この手のバンドって日本では全然聴かれてないような気がするんだけど、間違いなく今の世界のハードコア・シーンで最もメジャーなスタイルだと思います。やっぱりストレート・エッジをバックグラウンドにしてないと、受け入れにくいのかな?でもユースクルーバンドはいっぱい居るしなあ…。
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●KING OF CLUBZ / Outlast(CD) WARCRY
もう何回か紹介しているイリノイ州ロック・アイランドの怒濤のタフガイ・ハードコア。2008年リリースということで、これがたぶん単独作としては最新のアルバムだと思います。やっぱりこのバンドは何かが普通じゃない。一言で言えば過剰なんですよね。音の出し方が非常に特殊で、他に似たバンドが全く見つからない。ハードコアの音の出し方のままデスメタルばりの厚みを獲得しているというか…。いつもながらゴチャラ〜っとしたジャケもよくサウンドを表していると思います。あえて欠点を言えば、全体に凄過ぎて、聴いてると頭がボーッとしてくるというか、曲の細かい部分などがあまり記憶に残らないということでしょうか。9曲入りで、2003年のデモ6曲も追加収録。
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●REIGN SUPREME / Testing The Limits of Infinite(CD) DEATHWISH
このバンドは格好いいけど何かが足りない気がしていた。COLD WORLDなんかも個人的には同じ感じがするんだけど、自分の場合は音楽の中に感じる「旨味成分」みたいなのがあって、どんなによくできててもそれが少ないと興味が薄れてしまうのです。メタルなんてもともと全然好きじゃないのに、その旨味成分だけを目当てに聴きまくってた感じだし。ほんとに美味しいのか?って言われたら、うーん…ってなるんだけど。しかしこの新作は巷で異常に評判が良かったので聴いてみたら、なるほど噂通りのカッコ良さ。DEEZ NUTZとかTRAPPED UNDER ICEもそうだけど、こういうふうに頭ひとつふたつ抜けるバンドがいくつも出てくるというのは、いかにこのシーンが活性化してるかの証拠だと思います。
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●JUST ONE CHANCE / No Laughing Matter(CD) LITTLE FOOT SOUND
ブルックリン産アーリー00年代ビートダウン・ハードコア。感情的な意味を完全に喪失したメロデス・フレーズにサグ・ボーカル、そしてズブズブのビートダウン・パート。完全に異形。よくこれだけの要素をブチ込んでひとつも着地させないままで居られるなと感心します。これが本当の実験音楽だ!
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●THE SEPARATION / Demo 2007(CD-R)
カリフォルニア州レディングのポリティカルSxEバンドのデモ。7 GENERATIONSやDIE YOUNGらとも共演しているのがいかにもという感じ。1曲目なんてちょっとジャパコアみたいだし。マイスペに挙げられている影響を受けたバンドが、TRIAL、CATHARSIS、NEUROSIS、CHOKEHOLD、HIS HERO IS GONE、AMEBIX、MINOR THREAT、UNBROKEN、LEFT FOR DEAD、GEHENNA、ORCHID…という絵に描いたようなライン。俺の友達じゃないんだからさ(笑)。まだ全貌はわからないバンドだけど、期待してます。
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●LIE AND WAIT / Led Astray(CD) THRASHED
テキサス州サン・アントニオのモッシュコア。NO TURNING BACKのようなモダン・ハードコア寄りのバンドにも近いミドルテンポ中心の楽曲、荒々しくクランチするギターを軸に、スローに引っ張るパート(ビートダウンではなく)やクリーヴォな雰囲気もあって、文句なくかっこいい。実際、HAVE HEARTやSOUL CONTROL、IRON AGEや同郷のBITTER ENDらともよく共演しているようです。こういうタイプのバンドは結構増えてきて、どれも似てるっちゃ似てるんだけど、まず外さない。このバンドもかなり聴き応えがあります。ボーカルの眼鏡も渋いですね。
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●CDC / Burn(CD) FILLED WITH HATE
マーシー君がぜひ歌詞を読んでくれと言っていた、CDCの待望の最新ミニ・アルバム。ジャケではレーガンとキリスト教の牧師がアメリカン・イーグルを十字架にかけて刺し殺している。凄絶なサウンドと、アメリカ合衆国に生きることの絶望を描く歌詞は、一般的なタフガイ・ハードコアとは明らかに違うニュアンスを持っている。こういうバンドだったとは…。いい意味でRAGE AGAINST THE MACHINEを連想した。
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●OFEGE / Try and Love(LP) ACADEMY LPS
うわー何これ最高…。なんと73年のナイジェリアの高校生サイケ・ロック・バンド。弾きまくりのギターを全面フィーチャーしたサンタナ的な暑苦しい日没系ジャムと、LOVE(Forever Changesの)のような瑞々しい感覚が同居した素晴らしいサウンド。表面的なアフロっぽさがないところが逆に凄い。幼い感じのあるボーカルにもたまらないものがあります。アフロヘアにLL Cool Jっぽいハット被ったりしてるメンバーのルックスも最高。イナタいの一言では絶対に片付けたくない傑作。こういうレコードにお金使わないと!
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OFEGE
●V.A. / Ethiopian Soul and Groove(LP) L' AROME
ヤバ過ぎる…!フランスのレーベルが発掘した、怒濤のエチオピアン・ソウル/ファンクのコンピ。例えばナイジェリアのアフロ・ビートなんかはわりと欧米の音楽のマイナーチェンジって感じもあるんだけど、エチオピアのそれは欧米のそれとは似ても似つかない、完全に別の音楽。ただイナタいだけじゃなくて、独特の洗練や奥深さもあって、本当に最高。エチオピアの音楽ってメロディや歌い方が本当に演歌とか日本の音頭っぽいんですよね。これはエチオピアだけじゃなくて、エジプトあたりにかけてのアフリカ北東部の音楽にわりと共通しているようで、例えばエジプトやスーダンにまたがって住んでいるヌビア人という民族の音楽はもう完全に演歌です。ムハンマド・ワルディという歌手が居るんですが、ほとんど北島三郎です。
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●PAX NICHOLAS & THE NETTEY FAMILY / Na Teef Know De Road of Teef(LP) DAPTONE
DAPTONEってこういうのも出すんだ…。フェラ・クティのバンド、AFRICA 70のパーカッショニストの73年のソロ名義作。なんでも大変なレア盤だったらしいです。相当にドロ臭く、その一方でちょっと幽冥な儀式も思わせるような、サイケデリックなアフロ・ファンクが、この系統の中では相当変わり種。フェラのコミューンから出身地の農村に里帰りして法事に出席したような、そんな感じの作品です。なんとなくレイ・マンザレク(ドアーズ)っぽいセンスのオルガンが面白い。本人がボーカルも取っているようなんですが、全く上手くないものの、けっこう変わったいい声をしています。
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Pax Nicholas
●DENIECE WILLIAMS / Song Bird(LP) COLUMBIA
家の中で掘り出したレコード。何しろジャケが地味なもんで、一体いつ、なぜ買ったのかも全く覚えてないんですが、こんなにいいアルバムだったなんて…。時代的にディスコに目配せして全体にダンサブルなフックを効かせてるんですが、結果非常にしっかりと地に足のついた、それでいて鋭角でアーバンなファンク・サウンドになっていて、凄くかっこいいです。こういう音って当時どれぐらい先進的だったんだろう?あまりに出来がいいのでプロデューサーを見たら、やっぱりモーリス・ホワイトだった…。ラムゼイ・ルイスの金粉ジャケといい、本当にEF & Fまわりのプロジェクトにはハズレがないなと…。こうなったらモーリス・ホワイトのプロデュース作を網羅するしかない。ちなみにモーリス・ホワイトってもう死んだのかと思ってたら、かなり前からパーキンソン病で闘病生活してるんですよね…。
→試聴123
SEX VIDは去年だかにツアーに来てたLAでライブを見たぜ。
まあ、普通の初期系というか、正直、個人的には全然ピンと来なかった。ので、物販もスルー。転売用にでも何か買っとけばよかった。
イイ女連れてたので、少なくともVoはゲイ・コアじゃない(笑)。
向こうの客はとにかく何でも暴れるし、場所も空調のないハウス・ショーやコミュニティスペースとかがほとんどだから、すぐ汗かいて脱ぎまくるわ。