●V.A. / Rock Vegas The Compilation(CD) MISSION/ROCK VEGAS
04年リリースのボストン・ハードコア・コンピ。むせかえるようなストリート臭が溢れた素晴らしい内容のコンピレーション。全バンドヤバいです。
DEATH BEFORE DISHONORはメタル色とOi色の強い2曲を収録。この両者が違和感なく融合しているのがさすが。でも実は、この後のメンツがヤバ過ぎていちばん影が薄かったかも。
COLIN OF ARABIAはロッキンなビートに細かく転がるドラムで進むOi調からモッシュパート、速いスラッシュという展開。獣の体臭がしてきそうな荒くれた存在感。ストーンズの『黒くぬれ』のカバーも凄い。これは単独作買うしかないですね。
12 CENTはDROPKICK MURPHY'S的なフィドルも入るキャッチーなOiナンバーから、NOFXみたいな疾走メロディックナンバー、さらにボブマーリーの「No Woman, No Cry」のカバーと脳天気な感じだが、崩れたボーカルには異様な凄みも感じる。
BACK OF THA NECKはSHATTERED REALMをラフにしたような殺気立ったスラッシュ〜モッシュパートの往復で強烈。このバンドも単独作が欲しい。
NOT ENOUGH BLOODは荒れまくった音質に異常な泣きと威圧感を備えた恐ろしいビートダウン/ニュースクールだが、独特のラフな揺らぎと奥行き、品格のようなものがあって素晴らしい。泣きと言ってもそのへんのメロデス系とはニュアンスが全く違う。
PUNCH THE CLOWNは弾きまくりのギターをフィーチャーしたさらにニュースクールっぽい音(しかも叙情派)だが、やはり荒くれた暴力性をギリギリのところで感じさせる。ここまでこのコンピを聴いてくると、エモ/メロデス風味の泣きもOi的な男泣きの感覚に聴こえてくるから不思議。
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●DONNYBROOK / Lions in This Game(CD) HAND OF HOPE
アイスホッケーの選手が乱闘してるジャケが全てを物語っている。LAの暴力大将という印象のあるDONNYBROOKの1stフル。YouTubeばっか見てCDはあまり聴いてなかったけど、聴き返したらやっぱり文句なくかっこいい内容だった。緊張感が半端じゃない。楽曲は刻むギターにロッキンなビート、モッシュパートという構成で、パンクロック的なニュアンスもかなりある。これはやはり昔から続くアメリカのハードコアの最新型と呼ぶべきだろう。特にロッキンなパートのかっこ良さは唯一無二。贅肉が落ちて筋肉がキレまくってる感じ。ジャパコアやメタルクラスト好きな人もいけそう。リフにもロック的な抜けがある。ただモッシュパートについては、これ要るかぁ?と思うぐらい取ってつけた印象があるのも面白い。
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●DONNYBROOK + PIECE BY PIECE / Split(CD) 1917
そのDONNYBROOKと、同郷のTERROR、SNAKE EYES、INTERNAL AFFAIRS、CARRY ONのメンバーによるプロジェクトPIECE BY PIECEのスプリットEP。DONNYBROOKは文句なしのかっこよさ。PIECE BY PIECEはユースクルー的な殺気立ったファスト・スラッシュで完璧。タフガイ系ってだけでこういう音源が幅広く聴かれないというのは大きな損失でしょう。
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●PITBOSS 2000 / All The Hits(CD) PROPHECY
タフガイハードコアの世界は奥が深い…。このバンド名を初めて聴いた時は衝撃を受けたもんです。クリーヴランドのONE LIFE CREWから派生したプロジェクト・バンド。曲名の羅列を眺めているだけでしばし放心状態。アートワーク(というか写真)も完全に意味がわからない。英語力が低くてむしろ良かったと思わされる凄まじいMCや煽りも含め、どこまでがギャグでどこからがマジなのか。もはやこれはアメリカという風土(のごく限られた一部)が生んだ民俗音楽と呼んでしまいたい。ちなみに音の方はこっちの勝手なイメージに反して、高速スラッシュパート中心のオールドスクールなNYスタイル。
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●KARTEL / Rise of The Guttersnipe(CD) RUCKTION
最初にこのKARTELのメンバーの写真見た時に衝撃受けた覚えがある。メンバー全員の面構えが、あまりにも自分の固定観念の中のイギリスの労働者階級の若者のイメージにがっちりハマってたので。アメリカだと白人でももっと色んな民族が混じってるんだけど、階級社会イギリスの縛りというのはここまで強いのか、と。ファッションも本当に垢抜けなくて、普段パブで飲んだくれてサッカー場で憂さを晴らしてるイギリスの若者そのまんま。ああ、イギリスではこういう連中がタフガイハードコアやってるんだな、とあらためて思ったのでした。そんなKARTELの音は、ロック的な引っ張るリフワークのギターと微妙にOiっぽい部分も出てくるオリジナリティのあるもので、ずっとイギリスのユース・ミュージックを聴いてきた人間には終始膝を叩きまくりの、絶妙なUK汁が随所に溢れる特殊な傑作になっています。
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●SPECIAL MOVE / Dark Overlord(CD) RUCKTION
やっぱりUKタフガイは変だ…。この力任せ感とどこかふざけたみたいな悪ノリ感は何なんだろう?音が軽くてやたら尖ってるし、どこにも着地しないっていうか居場所がはっきりしない感じでただギャンギャンしたテンションだけがあるっていう。その変さが凝縮してるのがこのSPECIAL MOVEのミニアルバムなんじゃないかと。2000年録音っていう微妙な時期もあるのかも知れないけど。ジャケのしょうもなさとか適当さも半端じゃないし。
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●V.A. / Time For Some Rucktion Volume One(CD) RUCKTION
収録順にSIX FT DITCH、TAKING NAMES、PROWLER、BROKEN OATH、17 STITTCHES、HELLBENT DIEHARD、SPECIAL MOVE、BLADES OF UNITY、MALDITO、LOST SIGHT、NINEBAR、TRC、KARTEL、DICTION、KNUCKLEDUST。全体に見事に統一された「UKらしさ」が出まくってるコンピだと思います。一気に聴ける。この中だと、SIX FT DITCHだけはやっぱりちょっと異彩を放ってますね。
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●SACRED PLEDGE / The War Is On(CD-R) レーベル名なし
NY州シラキュース近郊のオーバーンという街出身のミリタント・ヴィーガン・バンドのデモ。限りなくビートダウン/サグコアに近いエッジ・モッシュコアで、デモレベルを超えた破壊力を発揮している。押し殺したボーカルに、ストレートなスラッシュパートと激重ビートダウン・パートを往復する曲調は、とてもSxE系バンドとは思えない。もうじき正規のアルバムが出るようなので楽しみ。
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●WITH OPEN FORCE / Light Shows Me Who I Am(CD) ON THE ATTACK
なんとプエルトリコのエッジ・モッシュコア。NYとかのプエルトリコ系移民がやってるんじゃないですよ。本国の方ですよ(正確にはプエルトリコは国ではなくてアメリカ合衆国の自治州)。凄い時代だなあ…。完全なヒップホップナンバーも散りばめつつ、楽曲自体は渋く硬派に迫る。時々入るラップパート含め、歌詞はほとんど英語で独自性はそんなにないけど、意外に洗練されたがっちりテックな音で、しかも乱暴な部分もちゃんとあって、レベルは相当高いです。
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●CALL TO PRESERVE / From Isolation(CD) FACEDOWN
フロリダのエッジモッシュ系バンド。今時のこの手の連中の中ではいちばんキャッチーなユースクルー系に近い路線のバンドだろう。ちょっとストレートに熱過ぎるというか、エモ・ユースクルーな色が出過ぎる面については個人的に引いてしまう部分もあるが、全体にはかなりテンションが高く、好きな人はかなり好きなんじゃないだろうか。幅広く今の時代の息吹を感じるという意味では買っておいて良かったかなと。このへんのバンドはチャラくても音はさすがにがっちりしてます。
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●NO TURNING BACK / Holding On(CD) ALLIANCE TRAX(日本盤)
今来日するモダン・ユースクルー系のバンドって、かなりの割合でこのALLIANCE TRAXがサポートしてるらしいですが、今までは個人的にはあまり興味がないバンドが多かったせいかいまいち馴染みがない。でもこのオランダのNO TURNING BACKはかなり気合いの入ったモッシュコアで、マイスペで気に入って買ってみました。今までにBRIDGE NINEからもリリースがあるらしいし。TERRORのメンバー絶賛と言うだけあって、さすがにクオリティ高いです。しかし↑のCALL TO PRESERVEもそうだけど、最近のこういうバンドの変なイラストジャケは本気でセンスを疑いますね…。
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●RISE AND FALL / Into Oblivion(CD) ALLIANCE TRAX(日本盤)
これもALLIANCE TRAXから、ベルギーのバンド。基本は硬派でダークなニュースクール/モッシュコアなんだろうけど、ミックスとジャケをCONVERGEのメンバーがやってるだけあって、かなりそこから逸脱した、無駄に壮大な広がり感があるのが個人的にはちょっと…。世間の普通の人が聴いたら絶対かっこいいって言うんでしょうけどね。しかし臭みのあるフレーズが唸りを上げる部分とかはちょっとだけCATHARSISを思わせたりして、CATHARSISは良くてこれは駄目なのかって言われるとよくわかんなくなってくる。風格のある見事な演奏や音作りも文句のつけようはないし、単にこっちがヘソ曲がりってだけなんですけどね。オルタナ臭くもったいをつけたり雰囲気を出してくるパートはほとんどなく、あくまで硬派なので、今のCONVERGEよりはよっぽど好きです。90年代後半にこういう音で出てきたら愛聴してたかも。…とか思ってたら、ボーナスでINTEGRITYのカバーをやってて、もう全部OKな気がしてきました。
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●SPEAK IN VOWELS / Dead Hope Demo 2008(CD-R) レーベル名なし
●SPEAK IN VOWELS / Liar and Thief(CD) レーベル名なし
コロラド州デンバーのモッシュコアバンドの最新デモと、完全自主で出されたミニアルバム。いかにもINTEGRITYの影響下にありそうな、シリアスで血生臭い雰囲気を持った荒々しいメタリックハードコアで、異様な存在感を放っている。そのへんのクリーンでモダンなエッジモッシュバンドやデスコアバンドには真似できない、鈍くよじれ、時に悲痛なメロディを刻むギター、地獄の咆哮が素晴らしい。ただダークでカオティックなだけでなく、モッシュパートも強力。独特のダルい重さと凶暴さがヤバいです。ミニアルバムの方にはマイ・フェイバリット・バンド、FIGHT LIKE HELLのボーカルもゲスト参加。
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●LION OF JUDAH / Soul Power(CD) LOOKIN' OUT
これも友達に借りてやっと聴けました。このバンド名にアートワーク、タイトルで気にならない方がおかしい、ワシントンDCのバンド。しかもCDケース、ピンクだし…。音の方はやっぱりユースクルーを基本にしつつもなんとも言えない微妙〜に捻ったおかしい感じを導入したレベルの高いもの。4曲しか入ってないんで、これだけではちょっと判断がつきかねるところもある。JUSTICEとかCHARGEとかVERSEとか、こういうポスト・ユースクルー的な展開をしてるバンドはやっぱり気になりますね。
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●VERSE / Aggression(CD) BRIDGE NINE
このバンドも自分の中では勝手にポスト・ユースクルー的な扱いになってるんだけど、世間的には合ってるのかな?絶叫でもストロングスタイルでもないクリーンボイスのみのボーカルスタイルと、確実にニュースクール以降とは一線を画したメタルの導入具合からそう思ってるんだけど、むしろ出してる音自体はフロリダあたりの叙情派ニュースクールに近い気もする。安易な泣きではなく、凜とした意志の力を感じさせる激情の表現。ひと言で言い表せない素晴らしい音楽で、これはやはりハードコアと呼ぶしかない。基本的にメロディックなバンドは今の自分の興味の対象外なんだけど、こういう突出した存在は今後も追っていきたい。この内容でこのタイトル、さらにBRIDGE NINEからのリリースというのも最高だなと思います。
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●GRIMLOCK / Songs of Self(CD) PIN DROP
これも友人に借りました。97年の典型的な内向的ミリタント・ヴィーガン・ニュースクール。もうこの時代のこの手の音について何も語ることはないんで、一言「渋い」で済ませてしまいたい気も。しかしこういう視点で90年代ニュースクールを聴き返すことになるとは思わなかったな。サンクス・リストに並んでる名前が凄い。HOLDSTRONG、POLYGLOT、EARTHMOVER、COLD AS LIFE、EXCESSIVE FORCE…。
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●DEATH WARRANT / Time Of Dying(CD) UTTERY SOMBER
最高!最近は強そうな音ばっかり聴いちゃってますが、やっぱりオブスキュア・メタルはやめられない。80年代半ばに活動したというメキシコ産スピード・メタル。音源はデモを3本リリースしていただけらしく、CDには86年のデモに87年のシカゴでのライブを収録。なんか妙にヨーロッパ的な線の細さとくぐもった暗さを感じる演奏に、ガビガビの音質、スペイン語ボーカル、やたら元気のいいコーラスという素晴らしいサウンドで、僕にはこれはやっぱりパンク・ロックにしか聴こえません。今の時代にパンク聴いてる奴なんて全然パンクじゃないよ!スラッシュメタル聴けよ!メンバー4人中3人がヒゲで、ソンブレロかぶったらそのままマリアッチのおっさんだろみたいなビジュアルもたまりません。シカゴのライブはなんでこんなに盛り上がってたのか…。