奈良の小一誘拐殺人事件に絡んで、切込隊長のBLOGまで触れるくらい、プチ祭り気味な大谷昭宏先生なんだけど。俺はおたくだが、「フィギュア萌え族(仮)」なるバカバカしいコピーにムキになって反論するほどフィギュア萌えさんじゃないので、ああまただよ、くらいにしか思ってなかった。
おたくサイドとしては、相手にするほどのものでない、ネタにしてせいぜい笑えばいいだろうと。だが、それにしても正面からとらえて反論めいたコトしてるヒトが多いものだ。おたくって真面目なのかな。
俺、大谷先生はこの件に真面目だとは到底思えないんだよね。食い扶持にはしてるけど、行きがかり上やっちゃってるだけで。例えば以下の二つのコラムを読んでみると…。
[大谷昭宏・週刊メディア通信簿]
〜小6殺人の原因探しにメディアが行きついた先〜(週刊現代 2004年7月3日号より)
メディアの強引な犯人探し≠ヘむしろ滑稽に見えてくる。
[趣味と犯罪の境界 社会が決めるべき]
― 「フィギュアマニア」に改めて思う ―(日刊スポーツ・大阪エリア版「大谷昭宏フラッシュアップ」平成17年1月4日掲載)
近ごろ特に目につくいわゆるフィギュアマニアや萌え族と言われる一部の人たちの嗜好に対して疑問を呈してきた。
根本的に自分を棚に挙げ、予断でコトを進めるというのは自分も含めてマスコミ人の悪いクセだとは思うが、そうでないと記事やコラムの一つもまとまらないのは事実だ。まして複数の媒体を股にかけその都度、クライアントの求めに応じつつ見出しと内容を誠実にこなしていけば、論旨が混乱してくるのもマスコミ芸者としちゃ致し方なかろう。
そういう意味ではまずはそこに開き直らないと、大谷先生がおっしゃる「社会」へは、何らインパクトある一貫した提案もできない。クライアントごとに違う求めに上手く応じながら、しかも一定のスタンスを保ち続けるというのは案外難しいものだ。で、大谷先生の今回の「フィギュア萌え族(仮)」にまつわる一連の発言・行動はあくまでメシの種でしかなくて、本当に社会へ向けて語りたいコトとはほとんど関係ないことなんだろうと思う。
だってさ、言ってるコトが一貫してないもの。
前記事では、事件の背景を個人ではなく社会にあるコミュニティなり仕組みなりの「原因」に落とし込むことへ疑義を呈している。だが、後記事では第二第三の小林薫を生む土壌が「フィギュア萌え族(仮)」という一定の層ないしグループから生まれると決め付けんばかりである。
こうした到底一個人とは思えない混乱した話が出て来る背景とは、大谷先生のアタマが狂っちゃってるのではない。発注元のツラ読んで仕事してるからである。前記事は雑誌「週刊現代」の担当者と、後記事は「日刊スポーツ」の担当者とそれぞれ打ち合わせて書いた記事なんだもん。
依頼人の求めるコトをキャッチーなコピーに落とし込むのが大谷先生の仕事だとすれば、それでいいじゃん。社会への提案とか政治への働きかけとかいった大仰なものでなく、新聞の埋め草じゃない。
「フィギュア萌え族(仮)っていう、人形にしかチンコ立たない人種がいるんだって」「へー。じゃあ、奈良の子は人形扱いされたんだ。」「こわいねー」…程度のリアクション狙っただけでしょ、結局。
で、マスコミにいるような人間は、どんな事件や現象に向かっても、自分がそれをネタにする際の「とっかかり」つまり目の付け所というのは変わらないものだ。そこさえ生かせれば、それ以外のところは変更・修正も厭わないコトが多い。「視点」こそが譲れないプロとしての自負だからだ。
だから、大谷先生の場合、既にして混乱しているおたく的な記号やネットというコミュニティなどへの論考(のようなもの)自体はメシの種でしかないコトを、本人が図らずも証明している。だからいくら責め立てたところで実は意味がないのだ。
大谷先生は、なぜそういう大人の世界を盾にとって大言壮語を吐き続けないのか。屁とも思っていないおたくの戯言にわざわざ反論めいたコトを新聞紙上に載せるのか、その方が実は謎だったりするんだけど。
いや、謎って言うより、そこで感情的になるあたり、大谷先生って結構天然で勘違いしちゃってるのか。だったら周りのヒト、言ってあげた方がいいよ。
(追記)
ただし、最近は結構雰囲気でエロ本にシール貼ったりするご時勢なので、こういう大谷先生みたいな無責任な言葉の積み重ねが、本人たちの意図とは別に何か流れを作ってしまうコトへの予防線は必要かも知れん。が、今回とは別のハナシ。
(追記2)
1/9に「夜空に☆YU-KISS」さんからトラバ頂いた。文脈としちゃ結局「誰に口当たりのいい世迷言を吐くか」というコトなんであって、少なくとも「フィギュア萌え族(仮)」なみなさんは、あの手の番組においては、ネタにこそなれども対象視聴者とは目されてないのだ。むしろ制作サイドだけに留まらぬ「送り手」が、そういう「システム」だってコト。

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