いやいやいや。
八之巻・湖畔の朝、明日夢とあきらの絡むカット一連の
何とも色っぽい構成におじさんやられてしまいましたよ。
明日夢はちょっと先行ってる相手に気圧されつつ、何とかかんとかナメられねーように頑張っちゃってるし、あきらは肩に力入っちゃってて早くもっと上へ行きたい自分への苛立ちを勝手に突然の来客へブツケちゃってるしで、もうビンビン懐かしい感覚が蘇ってきて身悶えしちゃいますな。
あきら役の
秋山奈々氏の公式ページ見ると、いかにも役者志望者が良く口にする
「自分らしさ」という言葉をやっぱり口にしていて微笑ましく見守っちゃうんだけど、確かに俺もあの頃から今に至るまで、そこから自由じゃないんだよね。で、やっぱりその入り口である15歳くらいって、そいつ「だけ」に縛られて目前のコト見失っちまうワケだ。がんばれがんばれ。
そういう感覚を
同年代の男のズボンに手を入れるという大胆な演技に持ち込み、続く歩み寄りと拒否をセリフ少なく俯瞰アングルから静かに寄りながら攻めている(またこのアングルが絶妙にえっちです)。明日夢にぐっと感情移入させて圧迫感表現しちゃえる石田監督の
<プロの力>はリスペクトするべきだ。
…それはそれとして
秋山奈々ファンとして生きていこうと思います(はやっ)。
▼今回は『メリーさんの羊』。やっぱり人生には歌がないと寂しいです。
どんな状況下でも
テメエを失わない術なんでしょう。そういうユーモアというか、うまい歳の取り方・世渡りなんですな。<オトナの余裕>としては、非常に細やかな演出。ソレは例えばイブキが"たちばな"に電話しながら明日夢が口にしているマグカップを押してみせる冗談の演技なんかにも見える。
で、本筋の方はどうなのよっつートコロで、七之巻・八之巻通してヒビキさんかなーりマジに修行しっぱなしなんだけど、「自分たちの性分」とか言いながら歌と会話と旨いメシが必ずついているんだなあ、とそのブレのない表現に深く頷く。
人間そう中々直接的な表現ってのは取らないんで、例えばばあちゃんの「戦い」は旨いメシを作ることにあって、ヒビキはヒジキとオクラとカボチャと…に舌鼓を打ちつつ笑顔で返し、大太鼓叩くコトで己と戦って「化け物退治」を報告するコトで応えてみせるんだな。そういうなんつーんだろうか、イイ歳こいてはっきり言うのも恥ずかしい
「人の営み」みたいなモノを「喰う」という行為に落としこんで見せてるのは、実にうまい。
脇にそれるけど、ヒビキは「魔化網」という言葉を明日夢には使うけど、ばあちゃんには使わないという言葉の選び方も巧いっすねえ。「どう分かりやすく伝えようか」という日菜佳の人懐っこさとかね。
で、話戻してその「喰う」にこだわりがあるのは、明日夢の母が、息子がヒビキの元に行って帰らないコトを知ったシーンにもある。お祝いの食卓にある自分より多く盛った
ミートスパゲティと大きなエビフライを前にため息つくところにも象徴されてて、料理に掛けた時間、待っていた時間を一気に感じさせる、地に足の着いたドラマを感じさせますよ。
一方で明日夢が、イブキの
レトルトキャンプ食を心底旨いと思うシーンと対照されてるのも大事なところ。ココは線引いておくように。
部分的には今までのヒーローモノでもあったけど、例えばそれ以外のジャンル、『傷だらけの天使』のオープニングや『銀河鉄道999』のラーメンやビフテキのように今回は明らかに意識されている。やっぱり旨いメシです、ハイ。
▼仮面ライダー威吹鬼。
トランペットとはまた西洋的な!とか、先出し情報ゲットした際は
一瞬反感持ったんだけど。それと七之巻では飛び道具っていう使い方にしか見えなかったんで、今週まではもう一つ感情移入できなかったんだけど、2話通しての戦い方でビジュアル見てみれば、アリですね。(俺は仮面ライダーBlack RXが飛び道具でキライだ)
まあ確かに、童子と姫ぶっ倒すには少々オーバークオリティな感じがするんだけど、威吹鬼が自らも語っていたように、飛行タイプの魔化網を倒すのが目的なんで、彼はその目標しか見ていないワケですね。この辺
一直線な彼らしさが出てます。どの方面からの要請でペットに落ち着いたのかはさておき。
まあ響鬼は火吹いちゃうしなあ。こっちの方が反則じみてる気はしないでもない…イヤ好きです、火吹くほうが。
▼で、
こないだのエントリーで触れた「オトナの一線」は今回威吹鬼サイドからの返答がありましたね。心にもないクセにヒビキが「手伝おうか」とか言っちゃうんだけど、きっぱりと断るイブキ。今回は、
(1)
あきらが明日夢に「拒否」するシーンと、
イブキがヒビキに「拒否」するこの二つの演出にある「差」が好対照になっている
(2)その二つの拒否が
明日夢とあきらの和解という結末に結ばれカタルシスを与えてくれる。やーよかったよかったと思わせてくれる
だからこそ映えている…ってーのは注目しておいていいと思うぞ、少年。
▼変身シーン。響鬼といい威吹鬼といいいい照明ですねえ。向こうの眼が透き通るほど当てられると、役者さんまぶしいですよお。アレが非人間チックで素敵。で響鬼にはなかった洋服ぶっ飛ぶ演出がありましたね。肩出し色っペーですよ、威吹鬼さん(笑)。思わずあきらでなくてもカメラ出しちゃう向きもいるんでは。

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