軍の命令、強制あった 集団自決で中山元文科相
2007年10月17日 12時29分
自民党有志でつくる「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」会長の中山成彬元文部科学相は17日午前、沖縄戦での集団自決に関して旧日本軍の強制の記述が教科書検定で削除された問題で「軍の命令、強制は当然あったと思う。沖縄戦について、国会議員も国民もあまりに知らなさ過ぎる」と述べ、記述回復を図る動きに理解を示した。党本部で開いた同会役員会後に記者団に述べた。
役員会では、集団自決に関する検証小委員会(萩生田光一委員長)を設置、今月中に初会合を開き、生存者や研究者を招いて聞き取りを進めることを決めた。
同時に、教科書検定制度は堅持すべきとの立場を確認、近く首相官邸や文科省に申し入れを行うことを決めた。
(共同)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007101701000314.html
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とまあこういうニュースが配信されているわけだが、この「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」とは何者か?
これは「つくる会」と連携して、「強制連行はなかった」「南京大虐殺は無かった」とかやってきた連中である。
ここの親玉が
「軍の命令、強制は当然あったと思う。沖縄戦について、国会議員も国民もあまりに知らなさ過ぎる」
とノベちゃっているのである。
この政治的背景はわりと単純であって、例の沖縄11万人の集会には、創価学会も旗持って参加している状態で、かつ、沖縄の自民党は創価学会に尻押してもらわないと当選できないという状況がずっと続いている。
沖縄の知事選挙などは自民党は必死こいて総力傾斜してやっと勝っている状態で、しかもその自民党の県知事が基地問題については日本政府に文句を言ってくるという、その状況を、アホな右翼が向こうにぐっとおしやってしまったわけだ。
歴史修正主義のアホ右翼の連中は、日米安保体制を一挙に危機に陥れた、というのが、自民党あたりの判断である。
この中山元文部大臣のニュースは、政府自民党からのはっきりしたアホ右翼への決別宣言である。
教科書検定による「集団自決への日本軍の関与」削除は、「つくる会」あたりのアホ右翼が組織的に文部省に介入して実現したものであることは明白だ。村瀬信一という人物を文部科学省に教科書調査官として送りこむことで、この「集団自決」も、扶桑社教科書の検定通過も実現されている。
http://sekakata.exblog.jp/6242975あたりが詳しく書いてはる。
で、作る会という政治勢力が教科書検定制度そのものに介入することによって、教科書検定ということそのものの正当性がまったく失われた、つまりいまのガキはつくる会によって検定された教科書を使用しているというエラい状況があることが明らかになってしまった、というのが自民党の何とかの会の危機感としてはあるだろう。
もうひとつ、つくる会、あるいはその関連諸団体の路線がどのようにしてこういう地平にまで至ったか?
「強制連行はなかった」とか「南京大虐殺はなかった」とかゆってるあいだは、そのアホ右翼路線が一定のナショナリズムの高揚に繋がる。
しかし、この路線は「戦争の正当性」をめぐる争いであり、その正当性を主張するためには、「皇軍の正しさ」、つまり旧日本軍のやったことはすべて正しかったのだ、というところに行き着かざるを得ない。
しかし、歴史の現実は、日本国家を一時期の間、軍閥とカルトが支配してしまった、というものなのであって、その軍閥が当時の「日本人」を代表するものでもなんでもない以上、彼らの主張は「近代国民国家の統一性」という
、まあこれ自体幻想だが、これを破壊するところにしか行き着かない。
「近代国民国家の統一性」というものを「民族」という文脈で説明しようとするのが右翼というものであるわけだが、つくる会とその周辺の人たちは、そこを通り抜けて、軍閥政治の代言者にまでいきついてしまい、権力からも見放された、と。
そういうことなんだろうな。