勝負は決した
トイマジンの勝利だ
「・・・さてとどめをっ・・・!」
トイマジンが再びノーザに近づく
「・・・あれ?こいつは・・・!」
ノーザの顔を見てトイマジンは驚いた
闘気拳で砕け、目や鼻、口がグシャグシャになったと思われていたが、よく見ると違った
ノーザの顔が後頭部側にずれていたのだ
そして、耳の部分に僅かに見える目のような窪み
「こいつ・・・仮面を付けている・・・」
「「「えっ!!?」」」
トイマジンの言葉にプリキュア達は耳を疑った
ノーザには別の素顔が隠されている
その正体は一体何者なのか・・・
メビウスに直接関係があるのなら、正体を暴けばそれだけメビウスとの戦いで有利になるかもしれない
「その仮面を引っぺがしちゃいなさい!」
勢いに乗るベリーがトイマジンに言う
「いいよ。どうせこいつは抵抗できないから。こんな衣一枚ひっぺがえすくらいわけないから。」
「衣・・・」
キュアピーチはふと何かを思い出そうとしていた
「では・・・」
トイマジンがノーザの顎に手をかけた
「ま・・・待って!!」
キュアピーチの叫び声で、トイマジンは思わず手を離した
「どうしたのラブちゃん・・・急に大声出して・・・」
「待って欲しいの!・・・そのノーザの仮面を暴くのは・・・とても危険な気がするの」
「危険?どういう事?」
「美希たん・・・前にせつなから聞いたことなんだけど・・・
『ノーザに闇の衣を取らせるな』って言われた事があるの」
それは、1ヶ月ほど前
ノーザが出現し、プリキュア達は苦戦を強いられていた時の事だ
夕食の後、ラブの部屋でせつなとふたりで打倒ノーザの話をしていた
その時、せつなは確かにそう言ったのだ
ノーザの正体を探ろうとした者は、たとえ幹部であっても例外なく消された
ラビリンスにとって、ノーザの正体は最高機密なのだと
「つまり、せつなちゃんは戦って倒せるチャンスがあったら、真の力を見せる前に一気に倒してしまえって言うのね」
「ブッキー、そういう事よ・・・他でもないせつなの言葉だから、信じたほうがいいと思うんだ」
最初は正体暴きに積極的だったベリーも
「せつなが言うのなら無視は出来ないわね・・・」
「・・・でどうするんだい?ぶっ飛ばそうか、ひっぺがそうか・・・どっちにする?」
トイマジンが結論を尋ねた直後だ
ズウウウウウウウウウウウウウン
上の階層から衝撃が走った
一様に上を向く
ピーチ「・・・せつなたちよ!!」
パイン「メビウスとの最後の戦いが・・・もう始まっているのね!」
ベリーは決断した
「・・・やっぱりこの場でとどめを刺して!」
「正体暴きはいいんだね」
「ええ・・・他ならぬせつなの助言なら聞いたほうがいいわ。今はまず、ラビリンスの戦力を確実に落とす方を選択しましょう!」
「わかった!」
トイマジンはノーザから離れ、左手に闘気を集中させる
『ウウ・・・メビウス様・・・メビウス様・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
お許しを・・・・!!』
メビウスの間
炎の鳥カイザーフェニックスとメビウスの光魔の杖による同時攻撃が終わった
佇むメビウスと、それに背を向け立つ炎の鳥
呆然と見つめるタルト
「ど・・・どないなったんや!?今、一瞬で両者が激突したと思ったら・・・パッションはんは!?」
「・・・・・・イース!!」
振り返ろうとするメビウスの
ブバアアアアアアアッ!
右肩が裂けた
「・・・恐るべし!『特異点』!!今の・・・この余の最大の攻撃でもッ・・・!とどめは刺せぬか・・・!!」
メビウスの背後、カイザーフェニックスの形が崩れだす
その中央に人影が
バアアアアアアアン!
両腕を広げたキュアパッション、カイザーフェニックスから脱出!
「パッションはんっ!!」
タルトの顔がほころぶ
対照的にメビウスは苦虫を噛み締めた表情だ
ザンッ!
若干、苦痛に顔を歪めるキュアパッション
「パ・・・パッションはん!一体どうやって!?」
タルトには両者が激突した瞬間までしか見えなかったのだ
メビウスが右肩を押さえながら呟く
「・・・な・・・何というやつだ・・・!自らカイザーフェニックスに飛び込むとは・・・!」
「ええッ!」
「・・・あの激突の瞬間お前は・・・」
キュアパッションは迷う事無く、メビウスの攻撃を回避しカイザーフェニックスに体当たり
さらに振り向きざまにハープを振り、メビウスの右肩を傷つけた
カイザーフェニックスを防いでも、この杖の一撃を受ける!逆に剣で防いでも、炎に焼かれる
どちらにせよダメージを避けられないと悟るや、自ら炎に飛び込んだ
一見、無謀だが、フェニックスの位置こそがメビウスのスキをつけ、斬り込める唯一の空間
「・・・どうせ絶対にダメージを受けるのなら、反撃できる食らい方の方がいいものね・・・うっ!?」
そこまで言うとキュアパッションはふらつき、膝をついた
「ぱ・・・パッションはん!平気か!?」
「・・・くううう!!」
苦悶の表情のパッション
タルトも気付いていた
平気なはずがない。メビウス最強の魔力攻撃をまともに食らっているのだから
メビウスは『癒しの力』で右肩を修復する
「・・・だろうな!いかに余に一撃を食らわしたとはいえ、カイザーフェニックスの直撃を受けたのだ
ただで済んだら沽券にかかわる・・・追い討ちをさせてもらおうか!」
総統の右手に再び力が宿る
「・・・・そうは・・・いかないわ!!」
「ん?」
「今度はこっちの番よ!お前のその肩の傷が治ってしまう前に・・・私の勝負を賭けた攻撃を・・・
今度はメビウス!!お前がくらうのよっ!!!」
キュアパッション、勝負を賭けた攻撃とは!?

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